第10番 万松山 大慈寺ばんしょうざん だいじじ
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9番明智寺 10番大悲寺 明智寺から再び国道299号線に戻り秩父方面へ。1km程先の坂氷交差点を右折する。坂氷交差点は芝桜で有名な「羊山公園」へ上る交差点として有名である。 道標に従って進むと、左に分岐し大慈寺に到着する。但し、大慈寺の駐車場は県道11号線沿いにあるので左に分岐せず直進となる。 |
大慈寺へは県道11号線(熊谷小川秩父線)から1本山側に入った里路にある。
駐車場からは高い位置に里路が通っているので、畑の中の路を登って行く感じになる。
大慈寺の入口には大きな延命地蔵が座っている。誰が供えたか、左右で異なってはいるが花が献じてあった。
台座には「當所念仏講」と刻まれてあった。ここの講の人達によって立てられたのであろう。
間接的ではあるが、ここに住み集う人達の信心深さを感じた。
本堂へはその先にある石段を上る。
急な石段の先は、まだ目新しい感じの楼門があり、仁王門となっている。
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石段の脇に庚申さまが祀られている小さなお堂がある。
庚申信仰は中国道教から来ているという説があり、庚申さまは外部からの災いを遮る神として村人達に信仰されてきたと言われている。
寺域が山を背にした斜面にあるためか、奥行方向は割りと狭い。その為、仁王門から本堂までの距離が短い。
仁王門と本堂の規模からして、もう少し距離がある方がより風格を感ずる...と少々思った。
何だか小学校の渡り廊下のような気がしてならない。
本堂には、改修工事が施されたと思われる2間半ほどの土間の向拝が付けられているので、靴を脱がずして参拝が出来る。
本尊の聖観世音菩薩の他、子安観音が祀られており安産、子育ての観音様として信仰を集めているとのこと。
賽銭箱の横には賓頭慮像が安置されており、赤渋色の全身がぴかぴかに光っていた。
大慈寺前の道路に路駐する車を見かけるが、商業車の往来は少ないものの、近隣の人の生活道路になっているようで、参拝者の不本意な路駐は恥ずかしいものがある。
巡礼者の心得は何処という感じ。…先ばかり急ぐご朱印収集者にも困ったものだ。
羊山公園といえば芝桜。しかし、この時期のマイカー巡礼は渋滞覚悟。