第22番 華台山 童子堂かだいざん どうじどう
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21番観音寺 22番童子堂 札所21番観音寺からは、駐車場を出て左へ更に進み、札所22番の看板を左に入る。 山門がぽつんと建っているのですぐ分かる。 |
長閑な田園の中に建つ童子堂は、江戸三十三観音では味わうことの出来ないゆっくりとした時空の流れを感じる札所だ。
駐車場から参道に出ると、先ず六地蔵が向かえてくれ、その先に茅葺の仁王門がある。
門の両袖には仁王像が安置されているが、近隣の中学校の生徒が美術の授業で彫った像を寄贈したのかという思いが今でも拭い去れない。
愛嬌があると言えばそれまでだが、童子堂の縁起に合わせたのか、何とも言えない仁王像であった。
案内板によると、童子堂は府坂地内よりここ永田城跡に移したと記されている。問題の山門の仁王像は”童子仁王”という名であり稚拙だとも記されていた。
更に参道を進むと右側に観音堂がある。三間四面の宝形造りで向欄を付けた縁を巡らせてあり、正面部分が低く両側面で数段高く造られてある。
正面の唐戸には風神・雷神などの彫刻が施されていて、欄間の彫刻も含め興味深い堂宇である。
隣の庫裏で納経を受付けてくれる。
近隣の主婦が納経所の奉仕をやっているとのことで、お茶や漬物の接待をいただいた。
土産品などの販売も行っており、「童子飴」というのもあった。
縁側には近くで農作業をしていた老夫婦が3時の休憩をしていたので、しばしの歓談を楽しんだ。皆さん気さくないい人達だった。
境内には身代わり地蔵やとげぬき地蔵が立っていた。
とげぬき地蔵は、心身の"とげ"つまり怪我や病を抜いて健康を守るというご利益があると言われている。
更にこれらの地蔵像の隣には地蔵塚という大きな石を組上げた舞台のような塚がある。中には手足や首の取れた地蔵石像が祀られているとのことだ。
童子堂は西陽山永福寺が管理している。
秩父市もこの辺まで来ると、のんびりとした田園風景の中に観音堂が建ち、気分もゆったりで地元の人々との会話も長くなってしまう。
でも、それって楽しいですよ。