第29番 笹戸山 長泉院ささとざん ちょうせんいん通称:石札堂
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28番橋立堂 29番長泉院 札所28番橋立堂からは、一旦鍾乳洞入口の分岐点まで戻り、県道73号線を右折して浦山ダム方向に進むと埼玉県浦山発電所への道が現れるので右分岐する。 道は山を抜け視野が開けると左手に長泉院が見えてくる。浦山発電所の前を通るとすぐだ。 駐車場は長泉院の先の右側にある。 |
「よみがえりの一本桜」と呼ばれる大きな枝垂れ桜がある。
その手前に「篠戸山 長泉禅寺」と刻まれた石標と笹戸山 石札道場」と刻まれた石標が立っている。
ここが長泉院の入口で、参道が真直ぐ延びている。
参道を進むと、右手に立派な納経所を備えた庫裏があり、更にその奥には大きな石灯籠が、その先にこれまた大きな本堂がある。
間口七間奥行五間、寄棟瓦葺のどっしりした堂宇は天保4年(1833)の建立だという。
観音堂は別の場所にあったが、何回も火災に遭い、結局本尊はこの本堂に納めらたと案内板に記されたあった。
長泉院は通称「石札堂」と呼ばれているが、円教寺開山の性空上人が文暦元年(1234)この地を巡錫した際、石札を納めたという謂れからだそうだ。
本堂の縁側の上に、小さなお堂が載せられてあった。
中に奪衣婆像が祀られている。
奪衣婆は19番龍石寺の三途婆堂にも祀られてあったのを思い出した。
参道の突当たり、本堂の左手に小さいながら立派な造りのお堂があり、 「秋葉堂」と書かれた扁額が掲げてあった。
秋葉大権現を祀る堂で、火伏せの神として信仰されている。
また、修験道とも大いに関係があり、近隣の橋立堂が修験道の道場だったことからも、この辺りに秋葉大権現を祀る社があってもおかしくはない。
長泉院のサクラ
長泉院の枝垂れ桜とソメイヨシノは、東国花の寺の花に選ばれている。
参道入口の「よみがえりの一本桜」は有名だが、境内の中央付近にも見事な枝垂れ桜がある。