第25番 三田山 魚籃寺みたさん ぎょらんじ
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24番梅窓院 25番魚藍寺 24番梅窓院からは、外苑前から銀座線 浅草行に乗車、溜池山王で南北線に乗換え、白金高輪で下車。 または、外苑前から銀座線 渋谷行に乗車、渋谷駅から都バス田町駅行(田87系統)にて魚藍坂下で下車、徒歩約2分。 |
魚籃坂下交差点から坂を上ると、左手に赤い山門が見えてくる。山門前には六地蔵がこちらを向いて立っている。
魚藍寺の草創は古く、承応元年(1652)称誉上人が現在の地に観音堂を建て、魚籃観世音菩薩を祀ったのが始まりと聞く。
魚藍坂の名称は、坂の途中にあるこの寺に、魚藍観音が祀られている事から付けられたと言われている。
本堂・庫裏
三田山の扁額が掲げられている山門を入ると、道路より下がった境内に本堂・庫裏が建っている。
本堂は簡素な感じのする木造の建物で、向拝の両脇に別屋根の室を設け、向拝の側面が吹き抜いてない珍しい造りになっている。
山門の派手な朱とは趣を異にする落ち着いた感じである。
千社札が貼られ汚くなってしまった軒下には、増上寺大僧正の筆による「魚籃観世音菩薩」と書かれた扁額が掲げられている。
魚藍の”魚"の文字はさかなを模った形になっているのが面白い。
庫裏は本堂の左側に建ち、渡り廊下でつながっている。
玄関を入ると受処になっており、人のいい気さくな住職が対応してくれる。
境内の諸仏
本堂前には新しい石像の薬師如来坐像が立っている。
以前参拝した時は無かったので、最近のものであろう。
本堂手前右側には「亀石」と並んで、塩地蔵尊像が立っていて、大量の袋詰の塩が奉納されていた。
足立区の西新井大師にある塩地蔵のように、塩に塗れていないのがいい。
比較的小じんまりとした境内だが、晩秋は欅の大木が落とした褐色の落ち葉に彩られる空間である。
魚藍寺から、本日の打ち止めである高野山東京別院までは徒歩で巡ることになる。
創建 |
寛永七年 (1630) | |||
開基 | 称誉 | |||
納経所 | 庫裏 | |||
駐車場 | 境内に駐車場スペースはあるが、明確に駐車場とは謳ってない | |||
※ 連絡は 080-2353-0025 | ||||
あたり一帯は寺町になっていて、多くの寺院が点在している。
札所26番の斉海寺も徒歩圏内。
御府内八十八ヶ所の明王院もすぐ近い。魚藍坂を道なりに進めば四十七士の墓所がある泉岳寺にでる。
魚藍寺を本日の打ち納めとして、色々と巡ってみるのもよい。