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20番天徳寺 28番金地院 天徳寺前の道を右へ進み、広い通りに突当ったら左へ折れると"芝学園下"の交差点に出る。道路を右に横断し、坂を登って道なりに進むと交差点に突当るので、左に折れると左手に機械振興会館のビルが出てくる。 その隣が金地院の入口である。約12〜13分歩けば着ける。 |
金地院の入口には「臨済宗 金地禅院」と彫られた大きな石標と、江戸三十三観音札所二十八番」と彫られた少し小さめの石標が立っているので分かり易い。
とは言うものの、入口から本堂が見えるが、お寺らしい雰囲気の建物ではないので、石標がなかったら通り過ぎてしまうかも知れない。
金地院の創建は、元和5年(1619)で、当初は江戸城田安門内にあった。現在の地に移転したのは、寛永15年(1638)、三大将軍家光公の命によるものであるという。
江戸名所図会に描かれている金地院を見ると、広大な寺領に本堂・方丈等々大きな伽藍を有していたのがわかる。
ところが、天明6年(1786)・文化8年(1811)と、二度の火災によりほとんどの伽藍を焼失したという。
更に、昭和20年の東京大空襲により全てを焼失してしまったとのことだ。
現在ある本堂は、本尊聖観世音菩薩と共に昭和29年(1954)に再建されたものである。
東京タワーもこの焼け跡に建てられたというから、当初の寺域の広さは相当なものである。
本堂
金地院は臨済宗南禅寺派に属する寺院で、いわゆる禅宗のお寺である。石標に刻まれた「世外勝境」の文字からもその雰囲気は伝わる。
八角形をした洋風の本堂にはカーポートのようなテント張りの向拝が付してある。どう見ても禅宗様式ではないが、建物にマッチしていて嫌な感じはしない。
木造建築の堂宇を、そのままコンクリート造りにしたデザインはかえって馴染めない。
宝珠の代わりなのだろうか、屋根の頂点には針金?で造られた丸い装飾が載っている。
金地院から見た東京タワー
本堂での参拝を終え、階段を下りて正面を見ると迫るように東京タワーが見える。
学生の頃、何度かこのタワーの展望台から金地院の建つ方角を眺めたことがあるが、その当時は江戸三十三観音の存在に関しては無知で、ましてや、金地院のことなどは知る由もない。
門を入った右手は小さな庭園になっている。
季節の草花も植えられていて、手入れの行き届いたお庭である。
腰を掛けて、しばし花と東京タワーを眺めて観るのも良いかもしれない。
幸稲荷神社(さいわいいなりじんじゃ)
天徳寺から金地院へ来る途中、東京都水道局芝給水所の前に鎮座しているのが幸稲荷神社。
小じんまりとした社殿・狭目な境内と、規模は小さいが、寛永年間に府内古社十三社に定められたという歴史ある神社である。
「幸」という名のせいか、参拝者は多いみたいだ。
御祭神 : 伊弉冉命
東京都港区芝公園3-5-27
公式サイト : 幸稲荷神社
創建 |
元和四年 (1618) | |||
開山 | 以心崇伝 | |||
納経所 | 本堂右側の寺務所 | |||
駐車場 | 門前に駐車スペースはある | |||
観光地に隣接していることもあり、駐車の際はお寺に駐車した旨を申し出るとよい | ||||