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6番浄智寺 5番円応寺 浄智寺の参道を出て鎌倉街道を右へ。建長寺を過ぎた先に円応寺の石段がある。 |
鎌倉街道に沿って石垣があり、石段で高台にある境内へのぼる。円応寺の大きな看板が目立つので迷うことはない。
小さな山門の先は狭い境内で、正面に仏殿が建っている。
山門先の右側には「新居閻魔王」と赤刻された小さな石標が立っている。
更に5段ほど石段を上った左側に拝観受付があり、拝観料と御朱印をお願いする。
本堂は桁行き五間 、梁間五間の頂部に宝珠を乗せた宝形造で、正面に折戸、その両脇に花頭窓を設けている。
右側の入口より怖々堂内に入ると、右側には「奪衣婆(ダツエバ)」像が坐している。
三途の川を渡って来た亡者の着物を剥いで、近くの木の枝(「衣量枝」と言う。)にかけ、それの垂れ下がり具合で生前の罪の重さを判定する役目をしているそうだ。
見回すと、ひんやりとした薄暗い中に、閻魔像を中心にすさまじい形相をした十王像が三方から取囲むように鎮座している。身がすくむ思いで、「地獄」の恐怖の中に追い込まれるような感覚である。
もし、夜間にたった一人でここに入るとしたら、それは遠慮したい。
運慶作と伝わる国指定重文の閻魔大王は、正面の一段と高い奥の方に坐している。朱色の大きな顔、眼と口をカッと開き、像の前に立つ者を睨みつけている。
閻魔大王の写真は円応寺殿のご厚意により、許可を戴いて掲載したものです。 理由の如何に拘わらず、画像データの転載は禁止致します。
出口の脇に安置されているのが鎌倉十三仏霊場の札所本尊「延命地蔵菩薩像」である。十王と目を合わせてきた後だけに、お地蔵さんを見るとほっとする。
本堂を出ると左側に石造の地蔵菩薩像が立ち、その後ろに茅葺寄棟造の鐘楼が建っている。
なかなか風情のある鐘楼であるが、実肘木付き三斗の、台輪上の中央部分には蟇股を設けるなど、見処の多い鐘楼である。
次の札所へは鎌倉街道を少し戻り、亀ヶ谷切通しを抜けて浄光明寺へ向う。
御朱印は拝観受付でいただく。拝観料を納める時に一緒にお願いし、参拝後に受け取るのがよい。
創建:建長2年(1250)伝承 開基:桑田道海(智覚禅師)
拝観料:200円 拝観時間 9:00〜16:00 12〜2月は15:30まで
駐車場:なし 建長寺駐車場(有料)が利用できる。