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11番覚園寺 10番来迎寺 札所11番覚園寺からは、一旦鎌倉宮まで戻り、荏柄天神・頼朝の墓方面に向う。 清泉小学校に沿って歩くと横浜国立大付属中学校に突当る。そこを右折し道なりに進めば右手に来迎寺の入口がある。 徒歩20分程の距離だが、時間が有れば荏柄天神社・頼朝の墓に立寄りたい。 |
狭い住宅街を山間の方へ歩いて行くと、右手に来迎寺の入口があり石段が続いている。
石段は新しく、石の表面が反射している。一つ目の石段を上ったところに「満光山・来迎寺」と刻まれた山門を兼ねた石柱があり、左手は庫裏に通じている。
更に石段を上ると左手に本堂、右手には墓地が広がっている。
本堂は平成5年に落成した新しい建物である。
以前は一段下に観音堂があったらしいが、三十三観音霊場の札所本尊である如意輪観世音菩薩像は、現在、本堂の本尊阿弥陀如来坐像脇に安置されている。
この如意輪観音は木造彩色の半跏像で、鎌倉時代特有の土紋が見られ、宋や元風の装飾性豊かな仏像である。神奈川県の重要文化財に指定されている。
土紋は、粘土・漆などを練り、型抜きしたものを衣につけて、浮彫したように見せる技法で、鎌倉地方にしかない。
来迎寺には阿弥陀如来の他に、如意輪観音、地蔵菩薩坐像が安置されている。
この地蔵菩薩は、木造彩色の像長96.6cmの像で、南北朝時代の宅間浄宏作といわれている。
地蔵菩薩像は、もと西御門の報恩寺にあったもので、明治維新の廃仏毀釈によって、報恩寺は廃寺となり、地蔵菩薩は来迎寺に移されたという。
安置される三仏とも十三仏霊場、地蔵菩薩霊場、観音霊場と札所本尊になっているのも珍しい。
本堂の下に建つのが庫裏で、2つの石段の中間に通路がある。本堂の拝観や納経はこの庫裏で受付けている。
御朱印は庫裏の玄関で受付けている。庫裏と言っても一般住宅と変わらない。
御朱印は3種類、専用の朱印帳以外は十三仏である旨を伝える。
創建 : 永仁元年(1327) 開山 : 一向上人
拝観 : 10:00〜16:00
拝観料 : 無料 本堂拝観は200円
駐車場 : 明記はない。石段右手に墓参者が利用する駐車スペースはある。