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4回目の打出しは、仏子の東光寺。入間市から仏子・元加治・飯能と巡る。 西武池袋線 入間市駅より西武バス(入市32・33・34系統)、桂橋下車。 現金運賃:180円 IC運賃:178円 桂橋の交差点を左折し暫く直進する。池の下団地先を左折し、その先の二又を右に分岐する。 または、西武池袋線 仏子駅下車 徒歩でも23〜25分くらいか。 圏央道入間ICを川越方面に下りて、国道16号と合流したら、最初の信号「中央公園」を左折。次の十字路を左折し、すぐの信号を右折。圏央道をオーバークロスして道なりに走ると桂橋に出る。あとは徒歩ルートと同様。入間ICから約6分〜10分。(予め入間ICの出口渋滞が予測できたら、狭山日高ICへの変更可) |
延宝2年(1674)の梵鐘、入間市指定天然記念物の多羅葉の木。 |
印融大和尚が中興開山したと伝えられているが、それ以前の事実は不明だそうだ。
なんでも、開創当初は現在地の南方300mの小谷田地内、通称上の台と呼ばれる所にあり、広大な寺領を有していたが幾度かの火災に遭い堂宇、古書記録等全てを焼失したため沿革が明瞭化できないという。
その後、徳川家の臣、五味備前守の菩提寺となり、元禄15年(1702)五味備前守の屋敷跡である現在地に移転したそうだ。
本堂
ゆるい坂の参道を上ると、正面に屋根の大きな堂々とした感じの本堂が建っている。
寄棟造、瓦葺の本堂は、宝暦元年(1751)霊妙和尚により再建されたものである。
大きな本堂ではあるが、凝った意匠も施されてなく、飾り気の無いスッキリした建物である。
幅の広い向拝が付けられているが、 身舎に対し中心が1間ほど左に寄っている。
薬師堂
本堂の左手前に、方三間、瓦葺、宝形造の古いお堂がある。(最上部写真)
かつては大日如来を本尊としていたが、明治初期に旧東金子村入津にあった当時東光寺の別院薬王寺を合祀、薬師如来を祀るようになった。
現在、このお堂は薬師堂と呼ばれているが、札所本尊である聖観音もこの堂内に安置されている。
薬師堂の前には、台座に第四十六番と刻まれた奥多摩新四国八十八ヶ所の札所本尊が立っている。
弘法大師像には帽子とよだれかけが着せられている。隣に座しているのは薬師如来である。
どこで見ても、この八十八ヶ所の尊像は可愛らしくて、この像を見つけるのが楽しみでもある。
弘法大師像の後ろに高い多羅葉(たらよう)の木がある。入間市指定天然記念物で、根回り3m、樹高12m、樹齢3百年だそうだ。
元禄15年(1702)現在地に移転した際、植えられたといわれている。
多羅葉は、モチノキ科の常緑広葉樹で、肉厚の葉の裏に尖ったもので字を書くと茶色に変色して、やがてくっきりと文字が浮き上がる。これが文字通り「葉書」の語源になったらしい。
梵鐘
本堂前に古い梵鐘が置かれている。
小谷田村の領主であった五味豊旨の家臣43名が、前主君備前守豊直の遺徳をしのんで奉納されたものである。
京都の名工鋳物師近藤藤久による鋳造で、高さ113.2p、直径51.5p、周囲160p。
内側には家臣の名前が刻まれており、入間市の有形文化財に指定されている。
鐘楼
前述の梵鐘は展示物であるが、実際に使用されている梵鐘は、石垣が駐車場側へ張出した場所に建つ鐘楼に吊るされている。
昭和63年(1988)に鋳造された梵鐘である。
この鐘楼の変わっている点は、瓦葺の宝形屋根に宝珠ではなく、九輪が載せられていること。
かつて見た鐘楼の中で、九輪を付けたものは、初めて見る気がする。
また、補強用に弧形に加工した木材が使用されているのも面白い。
多羅葉の木は、初冬に赤い実をつける。この季節に近くに来たら立寄ってみるのをお奨めする。
薬師大祭 4月第1土曜日 ,
施餓鬼法要 8月15日
弘法大師とお揃いのよだれかけをした六地蔵。