諸國放浪紀武蔵野三十三観音霊場
第26番 高麗山 聖天院こまさん しょうでんいん
正式名称
高麗山 聖天院 勝楽寺
札所本尊
 
聖観世音菩薩
本尊
 
不動明王
宗派
 
真言宗智山派
ご詠歌
 
高麗人の 楽度とまつる 歓喜天
   仲睦まじく ほほえましけれ
御真言
 
おん あろりきゃ そわか
所在地
 
埼玉県日高市新堀990
042-989-3425
最寄駅
 
公式サイト
  聖天院|日高市
阿弥陀堂
道のり
 
番外霊巖寺26番聖天院

番外札所 靈巖寺からは、もくせい通り経由、出世橋を渡ってカワセミ街道に出たら、高麗神社の参道入口を右に見て歩けば聖天院入口に出る。約25分ほどで着く。 ルート図参照
高麗神社に立寄って、巡礼道を行っても聖天院の山門前に出る。

徒歩と同様のルートを辿る。5分以内に着く。
見どころ
 
高麗王若光の墓、本堂からの眺望。
参拝メモ

カワセミ街道を行くと右手に連なる山の中腹に、聖天院の本堂が見える。

歴史的な話
寺の案内板によると、かつてこの付近は、多くの高麗人が暮らし、高麗郡が置かれていた。
高句麗が唐によって滅亡に追い込まれ、我が国に帰化していた高麗人の内、駿河・甲斐・相模・上総・下総・常陸・下野の高麗人1,799人を、霊亀2年(716)武蔵國に移し、高麗郡が置かれた。
最初に郡の長を命じられたのは、高麗王若光である。 高麗王若光は広野を開き、産業を興すなど大いに治績を収めた。

王は没後神として祀られ、現在でも高麗神社の主祭神として祀られている。
王の持念僧だった勝楽は、王の菩提を弔うため一寺を建立しようとしたが、果たせず示寂した。その弟子聖雲と弘仁が意志を継いで寺を建て、王の守護仏である歓喜天(聖天)を本尊として、天平勝宝3年(751)に創建した。
聖天院 勝楽寺と号する所以はここにある。
当初は法相宗だったが、貞和年間(1345〜1350)中興秀海上人によって真言宗に改宗した。
天正8年(1580)、第25世圓真上人が本尊に不動明王を勧請し、歓喜天を別壇に配祀した。
という事が書かれている。

山門
山門参道の突き当たりに山門が建っている。
天保3年(1832)に建立された山門は、入母屋造、瓦葺、総欅造、三間一戸の楼門建築である。

左右に風神雷神を配し、上層には大日如来,七観音,十六羅漢像が祀られている。

千社札が汚く貼られているのが残念だが、彫刻が素晴らしい。


雷神風神山門内部

阿弥陀堂
阿弥陀三尊聖観音山門を抜けて石段を上がると、更に中門があり、ここで拝観受付を済ませ中へ入る。
正面には池を中心とした美しい庭園がある。
かつての本堂はこの辺りに建ち、裏庭だったこの庭園は拝することが出来なかったとか。

この左手に阿弥陀堂が建っている。(最上部写真)
三間四面、宝形造の美しい建物は、足利時代の建築と言われている。

堂内には中央に眩いばかりの阿弥陀三尊像が安置されている。その左隣に札所本尊の聖観世音菩薩像が祀られている。
金色に内飾された厨子に納められているが、黒っぽい尊像は隣の阿弥陀三尊と比べると地味な感じである。

本堂
阿弥陀堂の右手に本堂へと通じる石段がある。上り口には岩をくり抜いた中に小さな地蔵尊が祀られ、石段途中の両側には石造の金剛力士像が立っている。
石段を上り切った所に建つ建屋のカウンターには、石造のキティちゃんが置かれていた。
地蔵金剛力士Kitty
この切開かれた場所はかなり広く、中央奥に平成12年(2000)に落成した本堂が建っている。
梁間七間、桁行六間、入母屋造の新本堂は総欅造で、石垣を積んだ一段高い場所に建てられているので、かなりの迫力を感じる。
堂内には本尊不動明王とかつての本草歓喜天尊が別壇で祀られている。

本堂
本堂外観
不動明王 聖天院扁額 高麗山扁額
本尊不動明王
軒下の扁額「聖天院」
堂内の扁額「高麗山」

本堂前は展望台のようになっており、ここからの眺望が素晴らしい。
眺望
高麗王廟
高麗王の墓山門を右手に行くと、高麗王若光の墓がある。
青い鉄門の付いた白壁で囲まれた細長い墓所の奥に高麗王廟は建っている。

入口前左側には黒御影石に「高句麗若光王陵」と彫られた石碑が立ち、門前には高貴な者の墓苑の守り神とされる羊の石造が一対置かれている。

敷石の上を奥へ進んでいくと、石垣が積まれた一段高い上に"高麗王廟"と書かれた額が掛かる祠が建っている。

高麗王廟中には五個の砂岩を重ねた素朴な石塔が置かれている。
高さ2.3mの朝鮮様式といわれる塔で、鎌倉時代以前の建立と言われている。







聖天院朱印不動明王朱印

納経所は中門の右手にあるが、中門の拝観受付で申し出ると、庫裏へ連絡をとってくれて、庫裏玄関で住職にお願いするか、受付のおばちゃんが代行してくれるか、その時々で対応が異なる。

専用納経帳以外の納経帳を持参すれば、ご本尊不動明王の御朱印もいただける。(右側)
高麗坂東三十三観音 29番 万福山長寿寺、32番 誓起山法恩寺の納経を聖天院が兼務している。

   
高麗神社             
高麗神社
ご朱印
 
旧武蔵国高麗郡は668年、唐 新羅に滅ぼされた高句麗からの亡命者を移し置いたところで、703年に朝廷から高句麗王族とされる高麗若光に王姓が下賜されている。その高麗若光が祀られている。
御祭神 麗王若光 (こまのこきしじゃっこう)
  猿田彦命 (さるたひこのみこと)
  武内宿禰命 (たけのうちのすくねのみこと)
埼玉県日高市大字新堀833番地    


Map


大きい地図・ルート検索  ( powered by ゼンリン地図 いつもNAVI )


Prev    Next



諸國放浪紀 仏に出会う旅 HOME 仏に出会う旅 武蔵野三十三観音霊場

inserted by FC2 system