奈良大仏
東大寺盧舎那仏像、通称「奈良の大仏」がまず筆頭で挙げられるのではないでしょうか。
奈良東大寺の金堂、一般に大仏殿と呼ばれる大きなお堂の中に安置されている大仏は、正式名称を盧舎那仏坐像と言って金堂の本尊になっています。
造像は天平勝宝4年(752)に、開眼供養会が行われていると言うから、かなり古いです。
でも、2度の火災に遭い、鎌倉時代と江戸時代に修復され、天平当初から残っているのは腹・指などのほんの一部だそうです。
盧舎那仏(るしゃなぶつ)は毘盧遮那仏とも言って、身光・智光の大光明で全宇宙を照らす仏だとか。真言宗でいう大日如来にあたるらしい。
大仏データ
像高 : 14.98m
台座 : 3.05m
重量 : 約 250t
国宝
東大寺
別称 : 金光明四天王護国之寺
宗派 : 華厳宗 大本山
創建 : 8世紀前半
所在地 : 奈良県奈良市雑司町406-1
鎌倉大仏
2番目は鎌倉大仏。長谷という場所にあることから、長谷の大仏とも言われています。
鎌倉大仏は、高徳院という浄土宗寺院の本尊です。
阿弥陀如来坐像と言いますが、如来は〜仏とも呼ばれるので、阿弥陀仏とも称します。 南無阿弥陀仏という念仏でお馴染みかと思います。
元来、鎌倉大仏は大仏殿の中に安置されていました。
大風や津波によって大仏殿は都度倒壊され、以降露坐の大仏となってしまいました。
四季を感じる景色の中で大仏を見るのも風情があっていいと思います。
鎌倉の数ある仏像の中で、唯一国宝に指定されているのが鎌倉大仏です。
別途、料金を払えば胎内拝観ができます。
一度入った事がありますが、中がどうかはお楽しみという事にしておきます。
大仏データ
像高 : 11.31m
台座 : 2.04m
重量 : 121t
国宝
高徳院
正式名 : 大異山 高徳院 清浄泉寺
宗派 : 浄土宗
創建 : 不明
所在地 : 神奈川県鎌倉市長谷4-2-28
鎌倉三十三観音霊場 第23番
高岡大仏
3番目は事実上空位だとは思いますが、諸説が述べられたり、自称したり、まあ色々あります。
ここでは、富山県高岡市の大佛寺にある高岡大仏を取り上げました。
高岡大仏は銅造阿弥陀如来坐像で、高岡銅器職人の技術の結晶と言われているらしい。
大円輪の光背を付しているのが特徴的。
歌人与謝野晶子が”鎌倉大仏より美男”と言ったそうだが、頬はふっくら、眉毛の形が変。与謝野さん好みだったんでしょうね。
住職の尼僧さんはどう思っているのでしょう。台座の中には多くの仏像が安置されています。
大仏データ
像高 : 7.43m
台座 : 8.42m
重量 : 65t
市指定有形文化財
大佛寺
正式名 : 鳳徳山 大佛寺
宗派 : 浄土宗
創建 : 不詳 中興年 延享2年(1745)
所在地 : 富山県高岡市大手町11-29
圓蔵寺 柳津虚空蔵堂 福満虚空蔵尊
福島県柳津町、只見川沿いの切立った崖の上に舞台を組んで建てられた虚空蔵堂は四季折々、特に紅葉の秋に訪れたい寺院です。
圓蔵寺は臨済宗妙心寺派の寺院で、本尊は釈迦如来です。
この寺の虚空蔵堂には福満虚空蔵尊が祀られています。
圓蔵寺
名称 : 霊岩山 圓蔵寺
宗派 : 臨済宗妙心寺派
創建 : 不詳 807年の伝承あり
所在地 : 福島県河沼郡柳津町柳津字寺家町甲176
村松山 虚空蔵堂 大満虚空蔵尊
地元では「村松山の虚空蔵さん」と親しまれている虚空蔵堂は、正式名称を村松山 日高寺と号する真言宗豊山派の寺院です。
虚空蔵菩薩は、1番の不動明王から始まる十三仏の13番目の仏さまで、33回忌を司る仏さまです。また、子供達が数え年13歳になると、4月13日に虚空蔵尊をお参りする「十三参り」の行事も、関西で多く見られる習慣です。
村松山虚空蔵堂でも、地元東海村では十三参りの習慣があります。
七五三より十三参りを重視する地方もあります。
13歳が元服の時期であったため、通過儀礼として伝承されているのだといいます。
村松山虚空蔵堂は原研,日本原電東海など原発と同じ地域にあります。
村松山虚空蔵堂
正式名 : 村松山 日高寺
宗派 : 真言宗豊山派
創建 : 大同2年(807)の伝承あり。
所在地 : 茨城県那珂郡東海村村松8
清澄寺 能満虚空蔵尊
清澄寺は日蓮宗の大本山で、日蓮が出家得度および立教開宗した寺として有名です。
大堂と呼ばれる本堂には、日蓮聖人が願をかけた不思議法師作虚空蔵菩薩像を胎内に収める能満虚空蔵菩薩が安置されています。
この大堂は「摩尼殿(まにでん)」と称し、本尊である十界大曼荼羅が祀られています。
今でこそ日蓮宗の大本山ですが、創建当初は天台宗、後に真言宗智山派となり、昭和24年日蓮宗に改宗した寺院です。
前述の不思議法師が開創している。
つまり、虚空蔵菩薩は当初から受け継がれたものと言えます。
清澄寺
名称 : 千光山 清澄寺
本尊 : 十界大曼荼羅
宗派 : 日蓮宗
創建 : 宝亀2年(771)
所在地 : 千葉県鴨川市清澄322-1
待乳山聖天 本龍院
浅草から江戸通りを隅田川沿いに南千住方向へ10分ほど歩くと左側に待乳山聖天の入口があります。
石段を上って境内に入ると、本堂が小高い上に建っています。
待乳山聖天は本龍院といい、浅草寺子院の一つです。
待乳山聖天は通称「しょうでんさま」と呼ばれ信仰を集めています。
冒頭の写真にあるように、境内の各所に大根のシンボルを見かけます。
待乳山聖天では、大根は人間の深い迷いの心の毒を表すといわれており、大根を供えることによって聖天さまがこの体の毒を洗い清め、身体健全,良縁成就,夫婦和合の御加護頂ける功徳があるといわれています。
それ故、大根を購入し供える参拝客をよく見かけます。
境内には浅草名所七福神のひとつ毘沙門天が祀られています。
待乳山聖天
名称 : 待乳山 本龍院
本尊 : 歓喜天・十一面観音
宗派 : 聖観音宗
創建 : 推古天皇3年の伝承あり。
所在地 : 東京都台東区浅草7-4-1
平井聖天 燈明寺
燈明寺はJR総武線平井駅から徒歩5分ほどのところにあり、本尊に不動明王を祀る真義真言宗の寺院です。
山門を入ると、正面の一段高い位置に建つのが聖天堂です。
本堂は手前右側に建つ三屋根造りの大きな建物です。
また、山門を入った左手には伊藤左千夫設計の茶室が建っています。
草創は平安時代との伝承があるが、江戸時代中期に恵祐法印によって再興。
この時歓喜天を勧請し聖天堂を造り、以後地元民を中心に平井聖天として信仰を集めています。
平井聖天
正式名 : 明雅山 明王院 燈明寺
本尊 : 不動明王
宗派 : 新義真言宗
創建 : 不詳
所在地 : 東京都江戸川区平井6-17-30
妻沼聖天 歓喜院
熊谷市妻沼(めぬま)に建つことから、妻沼聖天と呼ばれています。
高野山真言宗の準別格本山の寺格を有する歓喜院は、三大聖天中最も広い境内に伽藍を配しています。
本殿の聖天堂は、平成23年6月に平成の大修理が完成、TVニュースでも放映される程の華麗な本殿です。
日光東照宮を彷彿させる絢爛豪華な本格的装飾建築故「埼玉日光」と称され国重文に指定されています。
関東八十八ヶ所霊場の結願寺でもあり、本殿左手には立派な太子堂が建っています。
近隣には「聖天寿司」と呼ばれ200年以上も伝わる稲荷寿司が売られています。
その大きさに驚かされますが、美味しかったです。
妻沼聖天
名称 : 聖天山 歓喜院
本尊 : 歓喜天御正体錫杖頭
宗派 : 高野山真言宗
創建 : 治承3年(1179)
所在地 : 埼玉県熊谷市妻沼1627
佐野厄除け大師 惣宗寺
佐野厄除け大師は、栃木県佐野市にある天台宗の寺院です。
年末年始になると関東地方でTVのCMを多く放映しているので、佐野厄除け大師という名称は良く知られています。
そのせいか、正月には大変大勢の参詣客が訪れるようです。
浅草寺ほどではないですが、ある種観光寺院化しているのでしょうか。
慈恵大師一千年御遠忌を記念して建立されたという「金銅大梵鐘」や本堂の大棟,降り棟の金色に施された装飾に派手さを感じる寺院です。
写真下左のお堂は、水子地蔵尊を祀る堂宇です。
多宝塔のような形式をしていますが、多宝塔は初重平面が方形、二重平面が円形の建物を指すので、この堂宇は多宝塔風のデザインです。
水子供養に関してもTVでCMを放映していますね。
佐野厄除け大師
名称 : 春日岡山 惣宗寺
本尊 : 元三大師・如意輪観音
宗派 : 天台宗
創建 : 天慶7年(944)
所在地 : 栃木県佐野市金井上町2233
青柳大師 龍蔵寺
龍蔵寺は前橋市にある天台宗の寺院です。
真っ赤な丹塗りの山門を入ると、正面に建つ間口13間の大きな建物が本堂で、阿弥陀如来を本尊としています。
本堂の左手に建っているのが元三大師を祀る大師堂です。
一月三日は元三大師の命日で、年一回のご開帳が行われ厨子に安置された元三大師が公開されます。
関東の三大師の一つだけあって、正月三が日の人出は県内屈指と言われています。
延暦3年(784)の創建と伝えられる古刹で、古くは天台宗の中心的な一寺院のとして栄え、天台宗の檀林が設置されていた。また、江戸時代には前橋藩主から帰依され寺領を与えられていたそうです。
本堂前には天台宗の開祖である伝教大師・最澄の像が、山家学生式に著述した「一隅を照らすこれ則ち国の宝なり」と刻まれた石碑と共に安置されている。
青柳大師
正式名 : 青柳山 談義堂院 龍蔵寺
本尊 : 阿弥陀如来・元三大師
宗派 : 天台宗
創建 : 応安3年(1370)の伝承あり
所在地 : 群馬県前橋市龍蔵寺町68
川越大師 喜多院
天長7年(830)慈覚大師により創建された天台宗の寺院です。
永仁4年(1296)、尊海が慈恵大師良源を勧請して当寺を再興し、北院,中院,南院を建立しました。
慶長17年(1612)、徳川家康の信任を得ていた天海僧正が第27世住職になると、幕府からの厚い庇護を受け、寺領48,000坪、500石の御朱印を賜り、江戸城から豪華な壁画や墨絵で装飾された家光公誕生の間や、家光公の乳母として知られる春日局が使用していた春日局化粧の間などが移築されたといいます。
建物の多くが重要文化財に指定され、江戸城ゆかりの建造物や庭園など見処の多い寺院です。
慈恵大師(元三大師)を祀ることにより、厄除け川越大師の別名で知られ、多くの参詣客を集めています。
また、境内にある五百羅漢は、天明2年から約50年に渡り建立された538体が鎮座し、日本三大羅漢の一つに数えられています
川越大師
正式名 : 星野山 無量寿寺 喜多院
本尊 : 阿弥陀如来
宗派 : 天台宗
創建 : 天長7年(830)
札所等 : 関東三十六不動尊霊場 第28番
所在地 : 埼玉県川越市小仙波町1-20-1
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川崎大師 平間寺
平間寺は真言宗智山派大本山の寺格を有し、成田山新勝寺、高尾山薬王院とともに関東三本山の一寺に列せられています。文化10年(1813)、徳川家第11代将軍 家斉が厄除に訪れた事から厄除け大師として名声を広め、現在では、全国初詣客ランキング第3位の平間寺は、川崎大師の名で広く知られています。。
街中に有りながら、広大な寺域と伽藍を配し見処も多い寺院です。
参道を来ると、門前に店が建ち並び、正面に五間三戸の大きな山門が構えています。門を抜けて突当った先が大本堂です。
山門の左手にも小振りな門が建つが、こちらは不動門で、真直ぐ延びた参道の先に不動堂が建っています。
不動堂には、成田山新勝寺御本尊のご分躰・大聖不動明王を勧請し奉られています。 関東三十六不動尊霊場の札所本尊でもあります。
他に目立つ堂宇として八角五重塔・薬師殿などが建っています。
川崎大師
正式名 : 金剛山 金乗院 平間寺
本尊 : 弘法大師
宗派 : 真言宗智山派 大本山
創建 : 大治3年(1128)
所在地 : 神奈川県川崎市川崎区大師町4-48
西新井大師 總持寺
弘法大師が関東巡錫で西新井を通った際、観世音菩薩の霊託を聞き、十一面観音を彫り寺院を建立したことに始まるとされています。
現本堂は火災により焼失した本堂を昭和46年(1971)に再建したものだそうです。幸い本尊は難を逃れたといいます。川崎大師と同様に正月の初詣客は多いですが、境内に植栽されている牡丹の開花時期にも大勢の参詣客で賑わいます。
境内には弘法大師による加持水の井戸があります(よくある話)。この井戸が本堂の西側にあることから、西新井の地名になったと由来とされています。
参道では、両側から草だんごの試食を配る掛け声が響いています。
山門を入った先に、全身を塩塗れにされた「塩地蔵」が立っています。
塩漬けみたいでちょっと可哀そうな気もしますが...。
四季の彩香 ぼたん咲く花の寺
西新井大師
正式名 : 五智山 遍照院 總持寺
本尊 : 十一面観世音菩薩
宗派 : 真言宗豊山派
創建 : 天長3年(826) 伝承
所在地 : 東京都足立区西新井1-15-1
小塚大師 遍智院
弘仁6年(815)、弘法大師によって創建されたといわれる寺院です。
大神宮字小塚にあることから小塚大師と呼ばれ、厄除け大師として多くの参詣客を集めています。
また、毎月21日は大師様の縁日で賑わいますが、特に旧暦の正月に当る1月21日は交通規制が出るほどの賑わいがあります。
鐘楼が見える裏山には、88個の石碑を立てた四国八十八ヶ所のミニ霊場が造られています。
お砂踏み場はよく見掛けますが、もっと規模の大きなもので、手軽に遍路ができるようになっています。
八十八ヶ所ミニ遍路道の途中に「閼伽井(あかい)」と呼ばれる弘法大師縁の井戸があります。
下写真の朱色が目立つお堂は稲荷社、その右側に建つのは「波切不動尊」のお堂です。
小塚大師
正式名 : 曼茶羅山 金胎寺 遍智院
本尊 : 弘法大師
宗派 : 真言宗智山派
創建 : 弘仁6年(815)
所在地 : 千葉県館山市大神宮2161