諸國放浪紀 鎌倉紅葉散策
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扇ガ谷・大町コース
古都鎌倉は情緒豊かな雰囲気を味わえる格好の場所です。また、梅・紫陽花など四季を通じて花や木々の彩りを楽しめる処です。古刹との絶妙な取り合わせを醸し出してくれる紅葉の名刹をご紹介いたします。
鎌倉の紅葉はその年で違いがありますが、11月下旬から12月初旬が目安です。
お出掛け前に市の観光協会などに問い合わせるのも良いかも知れません。



扇ガ谷・大町コース:鎌倉駅〜浄光明寺海蔵寺鶴岡八幡宮〜若宮大路(昼食)〜鎌倉駅前〜妙本寺〜鎌倉駅

十二所・二階堂コース:鎌倉駅/金沢八景駅=明王院浄妙寺(昼食)〜(覚園寺瑞泉寺)〜鎌倉宮
荏柄天神社=鎌倉駅/金沢八景駅
山之内・長谷コース:北鎌倉駅〜圓覚寺〜東慶寺〜(昼食)〜浄智寺〜源氏山公園〜長谷寺=鎌倉駅

各所の滞在時間にもよりますが、昼食を含めても4〜5時間が目安でしょう。

 

Map昼食は鶴岡八幡宮周辺がお奨めです。
 
車利用でしたら海蔵寺、浄光明寺、妙本寺、鶴岡八幡宮周辺(高額なPあり要注意)に駐車場があります。

正確な地図はこちらから開きます。

 
浄光明寺 : 鎌倉市扇ガ谷2-12-1 0467-22-1359 拝観 9:00〜16:00
 
道のり
浄光明寺 山門鎌倉駅西口を北鎌倉方面へ。横須賀線右手に見て進むとやがて寿福寺、英勝寺が現れます。 英勝寺前の踏切(寿福寺踏切)を渡ったら、道なりに進みます。
更にT字路を右折し。閑静な住宅街を歩いていると左手に山門が見える路地にでます。
 
小さな山門の中は広い境内です。車で来られた方は山門左側から右回りに入ると、境内右手に駐車場があります。
駅西口から約0,9kmくらいです。
見どころ
山門を入ると見える大きな屋根の建屋は、本堂ではなく客殿です。その客殿の右側一帯、特に不動堂周辺の紅葉が見事浄光明寺です。上の写真のように山門周辺も観賞ポイントです。

運よく阿弥陀堂の拝観日なら客殿奥の石段を昇り、本堂の阿弥陀堂・収蔵庫を拝観しましょう。安置されている三尊像は国指定重要文化財です。
 
阿弥陀堂拝観日:木曜日と土日祝日 10:00〜12:00,13:00〜16:00 但し、雨天の日はお休みです。 拝観料:200円
 
浄光明寺にまつわる伝承
6代執権北条長時を開基、真阿和尚を開山として建長3年(1251)に創建した。当初は浄土宗の影響が濃い寺院であったが、後に幕府の保護を受け、四宗兼学の寺院として隆盛した。
 
裏山のやぐらには石の地蔵菩薩像があり、綱引き地蔵と呼ばれ、海中より引き上げられたと伝承される。また、「十六夜日記」の作者阿仏尼の子 冷泉為相(れいせいためすけ)の墓があります。
 
浄光明寺 朱印泉谷山 浄光明寺 真言宗泉涌寺派 本尊:阿弥陀如来 創建:建長3年(1251)  開基:北条長時 開山:真阿 

  札所等:鎌倉三十三観音霊場 第25番(千手観音) 
      鎌倉二十四地蔵尊霊場 第16,17番(綱引地蔵尊、矢拾地蔵尊)
      鎌倉十三佛霊場 第九番(勢至菩薩)
  
ご朱印(納経印)は客殿左手の庫裏で頂きますが、窓口があります。

海蔵寺 : 鎌倉市扇ケ谷4-18 0467-22-3175 拝観 9:30〜16:00

道のり
浄光明寺前を横須賀線方向に直進し、突き当りを右折して横須賀線のガードをくぐり真直ぐと。
ガードを出て振返ると、右写真のような光景です。
長〜い住宅街の坂道を行くと突き当たりに山門が見えてきます。 浄光明寺より約0.7km程の距離になります。

余談ですが、9月ころは山門までの石段が萩に包み込まれ、手で分けながら上がって行くのが何か境内への期待感を抱かせてくれます。 東国花の寺百ヶ寺 第96番(萩)ですから。

見どころ
海蔵寺 鐘楼立ち入ることのできる境内はさほど広くはないので、紅葉の観賞ポイントは少ないです。
 
庫裏の玄関前が右のような眺めになります。
 
傘のところに、十六ノ井の拝観料集金箱とパンフレットが置いてあります。
 
境内左奥のやぐら前から見る庭も良いかも知れませんが、庫裏の前にある鐘楼が1番と思っています。


 
海蔵寺 鐘楼
山門右手の道路脇には鎌倉十井のひとつ「底脱ノ井」があります。

境内左手に細い小径が続いており、「十六ノ井」やぐらへ抜けられます。
十六ノ井はやぐらの底面に16個の丸い穴があり、いっぱいに水が湛えられています。奥壁には石像の弘法大師像と観音像が安置されています。

懐中電灯が備え付けられているのでご覧になってください。
十六ノ井は拝観料を境内にある小箱に納めてから拝観します。 100円
底脱ノ井
十六ノ井
底脱ノ井
十六ノ井

海蔵寺 なんてん鐘楼脇にあるナンテンも真っ赤な色を添えてくれています。

海蔵寺にまつわる伝承
本尊の薬師如来は「啼薬師」といわれ、寺の背後の山から毎夜子供の泣き声がし、そのあたりで経を読み、法衣を置くと泣き声は止んだという。翌日、そのあたりを掘ると薬師如来の頭が出てきたので薬師如来の胎内像として祀ったということ。
時間に余裕があれば海蔵寺手前から化粧坂(ケワイザカ)を経由して、源氏山公園に登るのも良いでしょう。
 
扇谷山 海蔵寺 臨済宗 建長寺派 本尊:薬師如来 建長五年(1253)藤原仲能が建立した七堂伽藍跡が焼失後、応永元年(1394)上杉氏海蔵寺 朱印定が心昭空外を招いて再建。
 
  札所等: 鎌倉三十三観音霊場 第26番( 十一面観音)
       鎌倉二十四地蔵尊霊場 第15番(岩舟地蔵)
       鎌倉十三佛霊場 第7番(薬師如来)
       東国花の寺百ヶ寺 第96番
 
納経印(ご朱印)を頂くには、庫裏の鐘を鳴らしてお寺の方を呼びます。
 

鶴岡八幡宮 : 鎌倉市雪ノ下2-1-31 0467-22-0315
 
道のり
鎌倉と言えば長谷大仏に鶴岡八幡宮、言わずと知れた著名な処。
海蔵寺から道なりに寿福寺まで進み、左折して横須賀線の踏切(扇ガ谷 No.10踏切)を渡り、更に直進。突当りを左折すると鶴岡八幡宮に出ます。
 
見どころ
何と言っても樹齢千年の大銀杏です。承久元年(1186)、頼朝の孫・公暁が三代将軍実朝を待ち伏せた木として、隠れ銀杏と呼ばれています。
どうも木全体が黄色に色付く頃と、瑞泉寺の紅葉が見頃になる時期とにズレがあるようで、瑞泉寺に合わせて訪れると、大銀杏は多少緑が残っていたり....。

源平池の周囲もモミジが紅い色を水面に映し、とても綺麗な景観です。
柳原神池も紅葉を観賞するのには、絶好のポイントだと思います。


 
 
2010年3月10日、強風により「大銀杏」は根元から倒れてしまいました。
現在、根元から4mの部分が7m離れた場所に移植され、新芽(ヒコバエ)が順調に育ってきています。
従って、今は写真のような大イチョウは観る事ができません。


鶴岡八幡宮は康平六年(1063)源頼義が奥州を平定の後、由比郷鶴岡に源氏の氏神としてお祀りしたのが始まりです。
本殿(本宮)は文政十一年(1828)、江戸幕府十一代将軍徳川家斉公の造営で、舞殿右手の若宮と共に国指定重要文化財です。

この辺りで昼食が便利です。
ここから妙本寺に向かうのですが、 建ち並ぶお店を見ながらもよいでしょう。
でも、せっかくなので、段葛を歩きましょう。
 
段葛 : 二の鳥居から三の鳥居間の若宮大路の中央に築かれた堤。
桜並木になっていて、紅葉時期には赤茶色の桜の葉が綺麗です。…ですが、12月に来た時は、葉がすっかり落ちていました。
鶴岡八幡宮
御祭神
応神天皇(おうじんてんのう)
比売神(ひめがみ)
神功皇后(じんぐうこうごう)
八幡宮ご朱印
例祭日
9月15日
社格等 旧国幣中社・別表神社・相模國一宮
   
朱印所 大石段下の祈祷受付所
   
公式サイト http://www.hachimangu.or.jp/ 
 

妙本寺 : 鎌倉市大町1-15-1 0467-22-0777
道のり
若宮大路の鎌倉郵便局前を左に入り、滑川を渡った所を左手に進むと大きな総門があります。
 
そこから杉の巨木に囲まれた長く続く参道を登り切ったところに二天門が、そして、大きな屋根の祖師堂が飛び込んできます。
鎌倉郵便局より約0.5kmです。
 
見どころ
妙本寺 いちょう紅く色づいたモミジも独特の風情がありますが、注目すべきは天然記念物に指定されたイチョウの巨木です。
妙本寺にまつわる伝承
妙本寺 二天門この地は幕府の重臣比企能員(ヨシカズ)の屋敷の跡。
妙本寺は北条時政に滅ぼされた比企一族を弔うために創建された寺です。
 
比企の娘若狭局が頼朝の子頼家(二代将軍)の妻だったのが悲劇の始まりで、頼家と若狭局の間に生まれた子供(一幡丸)を三代将軍にしようとする比企氏が、実頼(頼家の弟。三代将軍。)側の陰謀に遭い比企一族は抹殺された。という悲話が伝えられています。
 
比企一族の墓二天門を入ったすぐ右に、僅か六歳で亡くなった一幡の袖塚や、その奥には、一族や共に亡くなった百余名の武士の墓があります。

長興山 妙本寺 日蓮宗 本尊:十界曼荼羅 創建:文応元年(1260)   開山:日朗
札所等:日蓮上人霊蹟寺院

ご朱印朱印所 : 本堂でお願いする。

扇ガ谷・大町コースはここまで。 
車利用で東京方面に向かわれる方は、大町四ツ角から小町大路を経由して金沢街道〜朝比奈I.Cが八幡宮前交差点の混雑を回避できます。
 
 

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