諸國放浪紀 紅葉を求めて−香嵐渓

日本有数の紅葉名所、愛知県豊田市足助の「香嵐渓」を訪れました。
飯盛山の巴川に面した斜面一帯に広がる、4,000本のカエデがあたり一面を紅に染め、
清流に映える様はまさに絶景です。


 



香嵐渓


香嵐渓マップ 香嵐渓のカエデは、飯盛山(いいもりやま)にある香積寺(こうじゃくじ)の第11世三栄和尚が、巴川から香積寺に至る参道に植えたのが始まりと言われています。
その後、地元住民らによってカエデが植え足され、遊歩道を整備するなどして、今日の香嵐渓になったとのことです。

紅葉を鑑賞するエリアは、巴橋からつり橋の香嵐橋に至る範囲なので、ゆっくり見ても2時間、飯盛山の中腹を散策しても3時間あれば美しい紅葉を鑑賞できます。

付近に鉄道はなく、主要駅から路線バスを利用し、香嵐渓バス停で下車するルートしかないです。

首都圏からマイカーで香嵐渓のみに来るのはもったいないので、今回は2食付の日帰りバスツアーを利用しました。

都区内を7時前後に出発し、現地滞在2時間、21時前後に戻って来るコースが多いです。

※バスツアー利用上の注意点。
クラブツーリズム観光バスは宮町駐車場で乗客を降ろし、一旦退避場所へ回送。出発時間に合わせて宮町駐車場に迎えに来るという運行になります。
見頃時期の休日は、周辺道路が混雑するため、観光バスからの下車、乗車後の出発まで30分ほど掛かるようです。
平日のツアーがお奨めです。

         
 

電車・バスの場合
名鉄本線東岡崎駅  名鉄バス 足助行きにて約60分 香嵐渓下車。
名鉄豊田線三河線 豊田市駅  名鉄バス矢並線にて約45分 香嵐渓下車。
名鉄豊田線 浄水駅  とよたおいでんバス さなげ・足助線 百年草行きにて約55分 香嵐渓下車。
名鉄三河線 猿投駅  とよたおいでんバス さなげ・足助線 百年草行きにて約40分 香嵐渓下車。

自動車の場合
関東方面からは 東名高速 豊田JCT・東海環状道 豊田松平IC  足助街道・飯田街道 香嵐渓。
関西方面からは 東名高速 日進JCT・名古屋瀬戸道路長久手IC  猿投グリーンロード 八草IC  
力石IC  飯田街道 香嵐渓。

 
     
 
 
     
   
待月橋〜香嵐渓広場

 
待月橋 (たいげつきょう)
巴川に架かる橋ですが、香嵐渓のシンボルとなって、ポスターやパンフによく掲載されています。

2007年に架け替え工事が行われた、まだ新しい感じの橋です。
全体の様子は、ページトップの写真が分かり易いですかね。

バスツアーはこの橋をバックに集合写真を撮ります。
1枚1,300円は少々高い感じがしないでもないです。
(参加したツアーでは、38名中4名が購入していました。)

橋を渡って、右手にある栗の木茶屋方面に歩くことにしました。
 
待月橋
 
栗の木茶屋
 
カエデ1
 
香嵐渓広場
もみじまつり期間中は各種イベントが開催される広場です。

広場の先には、三州足助屋敷があります。
紅葉のみを観に来た人は、ほとんど入ってないですねぇ。
開館時間:9:00〜17:00
  入館料:大人 500円
  高校生以下 ・200円
  休館日:木曜日(11月とGW期間無休)
      年末年始
   0585-62-1188
 
香嵐渓広場
 
       

香積寺

 
香嵐渓広場から長い石段を2回上ると、山門があります。

香積寺は、応永34年(1427)創建の古刹です。
開基は関白二条良基、滅亡した足助氏の菩提を弔うために飯盛山の足助氏の居館跡に建立され、白峰祥瑞により開山しました。

香積寺は、飯盛山(はんせいざん)香積寺と号し、本尊に聖観世音菩薩を祀る曹洞宗の寺院です。

本堂左手には、江戸時代後期建立の座禅堂が現存し、堂内中央には文殊菩薩像が祀られています。

平日にもかかわらず、本堂参拝者の長い列が続いていました。
 
香積寺本堂
 
山門 文殊菩薩 鬼瓦 鐘楼堂
山門
文殊菩薩
鬼瓦
建物の2階が鐘楼堂
  香積寺境内の紅葉は見事です。

当山の著名な住職、11世三栄本秀が、寛永11年(1634)頃から般若心経を一巻読誦する毎に、カエデやスギを1本ずつ巴川沿いの参道に植えたと伝えられ、地元民から「もみじの開祖」などと呼ばれていたといいます。

こうして、美しい紅葉を見ることができるのも、三栄和尚のお陰ですね。
 
香積寺屋根
 
 
手水舎
 
庫裏
 
 
石段
  参道  
 
石段の上から
 
参道には大勢の人が行き来しています。
 


香積寺から香嵐橋・薫楓橋へ

 
香積寺の山門を出て、一段下の道を香嵐橋へ向かいます。

この辺りは大木が続き、見上げるといち面が紅く彩られ、まるで紅葉のドームにいるようです。

香嵐橋

待月橋と比べると人の数も少ないですが、この程度の人でも、このつり橋は横揺れが凄かったです。
ロープに掴まらないと歩けません。渡り終わっても身体が揺れている様な感触が残っていました。
 
カエデ大
 
川見茶屋
 
つり橋を渡り、東海自然歩道を薫楓橋(くんぷうきょう)まで歩きました。

後ろを振返ると、川見茶屋が見えます。
対岸ほどではないですが、若干の紅葉が見えます。

この自然歩道からは、対岸に広がるカエデ群や、紅く染まった香積寺の斜面を眺めるのに適しています。

下の写真は、薫楓橋から見た川見堰堤と、その向うに架かる香嵐橋です。
 
 
川見堰堤
 
薫楓橋
 


薫楓橋からもみじのトンネルへ

 
薫楓橋のたもとには、樹高の低いカエデが植えられています。

この辺りは、朝日が当たるのと、川風の影響で気温が低くなるのか、紅葉の進みが早いようです。
見頃を過ぎた状態で、落葉した木も見られます。

そして、香嵐渓散策の終盤、「もみじのトンネル」と呼ばれる道を歩きます。

カエデに包まれた中を歩くこのコースは、フィナーレ前のクライマックスといった感じです。
  薫楓橋たもと  
 
もみじのトンネル1
 
もみじのトンネル2
 
 
もみじのトンネル3
 
もみじのトンネル4
 
飯盛山斜面
右手には、落葉したカエデの葉に包まれた飯盛山の斜面が現れます。
少し行くと、小高い平場に建つ大師堂が見えてきます。
香積寺の裏手から飯盛山へ登る道があり、一旦登って下りてくるとこの太子堂へ出てきます。
 
太子堂
 
 
飯盛山
もみじのトンネルを抜けると駐車場があり、そこから見る飯盛山の紅葉はとても綺麗でした。

こちらは西側にあたるので、午後の方が綺麗に見えます。
 
下は3時頃の宮町駐車場観光バス乗降場の様子です。
自由散策後の集合場所はここです。
参加者の確認で添乗員は大わらわ。

バスが来るまで平日でも20分以上は待ちます。散策後に20〜30分立ち続けて待つのはちょっときついですね。

15時頃ここを出ても、新宿到着は20:30頃になります。
日帰りツアーに付く昼食・夕食は車中で食べます。
次回は1泊で行きたいなぁ。

宮町駐車場
 
       



 
     
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