諸國放浪紀鎌倉三十三観音霊場
第31番 金宝山 浄智寺きんぽうざん じょうちじ
名称
 
金宝山 浄智寺
宗派
臨済宗円覚寺派
札所本尊
 
聖観世音菩薩
本尊
 
三世仏
御真言
 
おん あろりきゃ そわか
ご詠歌
 
けふよりぞ こがねのやまに 入りにけり
  きよきさとりの ちえをとりつつ
他の霊場
 
鎌倉二十四地蔵霊場 第12番
鎌倉十三仏霊場 第6番
東国花の寺 鎌倉9番
所在地
 
鎌倉市山ノ内1402
0467-22-3943
駐車場
有り 惣門の先から参道を横切る
最寄駅
JR北鎌倉駅 徒歩約7分 
公式サイト
浄智寺【公式サイト】 
浄智寺
道のり
 
30番明月院 31番浄智寺32番東慶寺
31番明月院からは、来た道を横須賀線の踏切まで戻り、踏切を渡った先を左に入る。
明月院の総門から約420m、8分程で着く。

参拝記

明月院から来ると、横須賀線の踏切を渡った先に左へ入る道がある。
曲がり角に「五山第四 浄智寺」の石標が立っているので迷うことはない。
その先で道は二手に分かれ、一方は浄智寺の参道、もう一方は住宅地を抜けて葛原ガ岡ハイキングコースへ通じる道である。

惣門 惣門
小さな浄智寺の惣門が見え、その前後は石段になっている。
惣門は高麗門になっている。
高麗門は2本の本柱の上に切妻の屋根をのせ、本柱の後ろに控柱を立てて、両柱間に小さな切妻屋根を付けた形状の門である。

惣門の手前には小さな石の反橋があり、橋の下は小さな池となっている。
池に面して、鎌倉十井の一つ「甘露ノ井」がある。周りは石を組み合わせ、蓋がされている。

参道惣門を入ると、自然石で作られた、擦り減った石段が山門へ続いている。

石段は両側から老杉が覆い、木漏れ日を受けながらのぼっていく。






鐘楼門 鐘楼門
石段をのぼり切ると、正面に小さな山門があり、上層に梵鐘を吊るした鐘楼門となっている。
鐘楼門は近年改築され、まだ造りたてで真新しい。

山門を入ると境内が広がり、右側に宝珠をのせた瓦葺の三間四面宝形造りの仏殿がある。

正面に「曇華殿(どんげでん)」の扁額が掲げられている。


本尊三世仏
「曇華殿」には本尊の三世仏が祀られている。
左から阿弥陀・釈迦・弥勒の各如来で、過去・現在・未来をあらわし、三世の苦すべてを救済してくれる仏様だそうだ。

15世紀半ば頃に再興された木造の坐像で、衣の裾を台座にたらした鎌倉地方に多い様式である。
何れも神奈川県重要文化財に指定されている。

聖観世音菩薩
曇華殿の左後ろの角にお堂のような部屋がある。この中に札所本尊の聖観世音菩薩が安置されていた。
○○堂と陽刻された扁額が掛かっているが、達筆過ぎて読めない。

観音堂 聖観音像
観音堂
堂内
聖観音
木造の観世音菩薩像で、南北朝時代の作といわれている。もとは山門の上に五百羅漢と一緒に祀られていたとのことだ。
関東大震災で諸堂が倒壊した際、損傷したが、昭和初期に復元したと記載してあった。

浄智寺の歴史について調べると、
創建は弘安6年(1283)で、開基は北条宗政及び師時とされている。
宗政は時頼の子で、時宗の弟である。師時は宗政の子で第十代執権である。
宗政は弘安4年(1281)、29歳で世を去った。宗政夫人は、親族の援助を受け、夫宗政、子の師時を開基とし浄智寺を開創したと伝えられる。

開山に南州宏海を迎えようとしたが、宏海が大任であると辞退し、宏海の師である宋憎の大休正念(佛源禅師)を迎えた。

創建当初は、山門、惣門、方丈、書院、法堂、僧堂、鐘楼などが整う大伽藍をもつ寺であった。
永享の乱(1438)以降、浄智寺も他の寺院同様、衰退の途をたどり、江戸後期には、惣門、仏殿、方丈、鐘楼と塔頭八院を有していたが、かなり荒廃していたようである。

明治初期の廃仏毀釈によって、浄智寺も大きな影響を受け、更には関東大震災で壊滅状態に陥った。
現在では、惣門、鐘楼門、仏殿、方丈、客殿などの小規模な伽藍となっている。

布袋尊 浄智寺の境内は、周囲を山に囲まれ、仏殿左側から境内を一巡できる。

書院や庫裡を巡ってくると、狭くなった路の先が開けていて墓地があり、山際にはやぐらや横井戸がみられる。

北側のやぐらには布袋尊の石像が安置されており、鎌倉江の島七福神の一となっている


   
  浄智寺朱印 坂東三十三朱印 本尊朱印
鎌倉33観音
鎌倉十三仏 弥勒菩薩
曇華殿
Memo
  創建 弘安3年(1283)
開基 北条宗政及び師時
開山 大休正念
拝観 9:00〜16:30
  拝観料 : 200円
   
納経所 庫裏
  仏殿左から境内を巡ってくると、庫裏の前に出る。
   



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