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最後となる7回目の打出しは子の権現天竜寺へ。 西武秩父線 西吾野駅を出て、国道を正丸方面に進むと、秩父/上名栗の案内標識が出てくる。 ここで、上名栗方面に折れ、道標に従い山中へ、歩くこと1時間半、黒門に到着。 関越道を鶴ヶ島ICで降りて、高萩・久保の交差点を経て国道299号に出る。西吾野駅入口から先は案内看板に従って進めばよい。 寺の駐車場までは舗装路だが、すれ違い困難な道路で、対向車の気配を伺いながら、すれ違える程度の幅員があるポイントを確認しつつの走行になると考えた方がよい。 (車で行った時、宅配便のワゴン車と出合っただけだったが...。) |
日本一の大わらじ、駐車場からの眺望
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これまでは、武蔵野の比較的平坦だった場所から、山岳へと移り、ハイキングコースにもなっている山道を行く。
天龍寺は、通称子ノ権現として親しまれている山岳霊場のお寺で、標高640mの山頂に建つ。
足腰の守護に霊験あらたかとされ、スポーツ関係者の参詣も多い。
歴史的な話し
天龍寺の開創は古く、子年にあたる天長9年(832)子の月、子の日、子の刻に誕生した子ノ聖が、延喜11年(911)山頂に登り、天龍寺を建立して十一面観音を安置したことに始まると言う。
その後、長和元年(1012)、子ノ聖の法弟恵聖上人が、子ノ聖の尊像を本尊として子ノ聖大権現社を建て、天龍寺を別当としたという。
黒門・仁王像
山道を暫く登ると、茶店が現れ分かれ道に出る。右へ行くと天龍寺の参道である。
その先に黒門が建ち、門を抜けるとオレンジ色の仁王像が立っている。
大屋根の庫裏
更に参道を進んで行くと、突き当たりに大きな屋根の庫裏が建っている。
寄棟造の大屋根は、萱と杉皮を幾重にも重ねて葺いてある。江戸時代末期の建物だと言う。
建物正面の中心から左に寄った所に、唐破風の屋根を付けた玄関があり、更にその隣の左角に当たる部屋が納経所になっている。
庫裏の前を折り返して上って行くと本堂がある。
本堂
昭和58年(1983)に再建された本堂(写真最上部)には本尊の子ノ聖大権現、札所本尊の十一面観世音の他、本地仏の釈迦如来、不動明王が祀られている。
本尊の子ノ聖大権現は12年に一度の子年に開帳される。
大わらじ
本堂の前には、日本一といわれる重量2トンの金色に輝く巨大な鉄製のわらじと下駄が奉納されている。
子ノ権現は、特に足腰の守護に霊験あらたかとされ、最近では足腰守護を願う中高年の人々の参拝が増えたようだ。
駐車場からの眺望
参道入口へ上る手前に駐車場があり、そこからの眺望は抜群である。
霞んでいなければ、新宿の超高層ビル群が望めたはずなのだが....。
33番八王寺へ向うには、徒歩なら庫裏の脇から、車なら駐車場から参道入口まで来て、左へ分岐し坂を降りていく。
道が狭いので、細心の注意で運転を。
天龍寺・八王寺への徒歩巡礼は、熊の目撃情報が告示されることもあり、地元の情報を得ておくと安心。(夕方以降は特に注意)