第9番 東光山 定泉寺とうこうさん じょうせんじ
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8番清林寺 9番定泉寺 札所8番清林寺からは、徒歩で6〜7分の距離。向丘2の交差点まで戻り、本郷通りを横断して本駒込駅に向かって道路の左側の歩道を歩く。 |
縁起によれば、蜂屋九郎次郎善遠が旧本郷弓町(文京区本郷)にある「太田道灌の矢場跡」を賜り、元和7年(1621)堂宇を建立した。後に増上寺第18世となる定誉随波上人を開山に迎えた。
明暦3年1月(1657年3月)の明暦の大火(振袖火事)により消失。その後、現在地に移転し、広大な寺域に本堂・庫裏・鐘楼・山門が建てられた。鐘楼に掛けられた鐘は駒込の名鐘の一つと称されるものであったという。
しかし、東京大空襲により堂宇は消失したが、昭和27年(1952)本堂が再建され、鈴鹿市白子本町にある終南山悟真寺という浄土宗知恩院派のお寺から十一面観世音菩薩像を迎えたとのことである。
山門から本堂
本郷通りに面して石柱門の山門がある。
門を入ると石畳が続き、突当りに白い本堂が建っている。
宝珠を乗せた宝形造で、正面に向拝を設けている。
参道右手に見える五重の層塔は江戸時代の作。また、江戸時代の書家「林家川崎」など著名な人の墓もある。
宝篋印塔
本堂手前の植込みの中に宝篋印塔が立っている。
塔身は六角形で、各々の面に阿弥陀仏が彫られ、六道を照らす役目を持つと云われる六阿弥陀となっている。
元禄九年(1696)の作だという。
夢現地蔵尊
門を入ってすぐ左手に建つお堂には地蔵菩薩が祀られている。
貞享二年(1685) 根津に住む村井家当主が、 夢のお告げによって床下から掘り出したお地蔵さんで、これを定泉寺に奉納したとの事。
毎月8の日が縁日なので、その日に開扉され拝むことができるという。
夢に現れたから『夢現』ね.....。
創建 |
元和七年(1621) | |||
開基 | 蜂屋九郎次郎善遠 | |||
開山 | 随波上人 | |||
納経所 | 本堂右手の寺務所 | |||
目赤不動尊 定泉寺から徒歩約1分
江戸五色不動の一つ「目赤不動」を祀る南谷寺は、寛永5年(1628)三代将軍家光公が鷹狩の折立ち寄り、「目赤不動」と呼ぶように命じて現在の地を与え、「大聖山東朝院」と号するようになった。
天明8年(1788)に上野の寛永寺末になり、「南谷寺」の寺号を与えられた。
第二次世界大戦による戦災で本堂、不動堂などが焼失したが、昭和33年(1958)に本堂、昭和58年(1983)に不動堂が再建され現在に至っている。
目赤不動尊DATA
寺院名 : 大聖山東朝院南谷寺
宗 派 : 天台宗
札所等 : 関東三十六不動霊場 第13番
所在地 : 東京都文京区本駒込1-20-20
江戸五色不動−目赤不動